COBOL技術者の憂鬱

COBOLプログラマは不在にしています

世界で一番のねこ

Bing


2月初めから、毎日新聞朝刊で連載されていた子供向けのお話なのですが、楽しく読ませていただいておりました。30過ぎた私が読んでも、なかなかに深いなぁと感じさせる内容でした。


ブランド猫としてコンテストで世間からの注目を集めていたエトワールが、皮膚病にかかったことを理由に飼い主から捨てられてしまうのですが、バイオリン職人のおじいさんに拾われてそこでネズミ捕りに励むうちに心身共に成長していく・・というのがだいだいのあらすじです。
結局は「ナンバーワンよりオンリーワン」っていうところに落ち着いたようですが、作中の猫と人間のやりとりや、猫同士で世間話をしている様子が、実にいきいきと描かれていて、「もし猫が人間の言葉を話せたら」という猫マニアなら誰しも一度は考えることを疑似体験できます。
この童話を書かれた作者の方は、猫好きであるにもかかわらず、猫アレルギーのために飼うことができないらしく、そういうハンディキャップを作品へうまくぶつけていかれているように感じましたね。


残念ながら物語の終盤では、紙面の都合で駆け足で終わってしまったような印象をもってしまったので、続編に期待したいところです。