COBOL技術者の憂鬱

COBOLプログラマは不在にしています

ITpro Challenge!の感想など

先日参加してきましたITpro challenge!ですが、当日の映像がぼちぼち公開されているようですね。
そういえば内容的なことについては全く書いていなかったので、記憶に残っているうちに感想を交えて書いておこうと思います。


トップバッターである江島健太郎さんのお話の中で一番印象に残っているのが、「つい仕事をしたくなるような環境を作るのがマネジメント」というものです。
私も年齢的に、技術的な部分よりも、こういったマネジメント的な要素が気になりだす年頃なので、この言葉はとても重く感じました。
よく、開発チームの体制図を描く時などは、一番偉い人を頂点にして配下のメンバーをそこにぶら下げていくという、いわゆる「ピラミッド型」にすることが一般的ですが、理想的な現場のマネジメントはそれと全く逆なのではないかと江島さんは提示されています。
「偉い人」は「開発メンバー」の下位に位置していて、彼らが倒れないようにバランスを取って必死で支えているような存在なのではないかとおっしゃっていました。
確かに、自分の今までの経験を振り返ってみると、そのイメージの方が自然なマネジメントのあり方を表しているような気がします。
組織の上部でふんぞり返っているようなタイプの人には、なかなかついていこうという気が沸いてこないですよね。
私は、いくつになってもフットワークが軽く、開発メンバー間を渡り歩いて、彼らの作業の隙間を埋めていこうとするようなマネージャを理想としています。


次に印象に残ったのは、伊藤直也さんが話されていた「はてなのサービスに共通して流れている思想」についてです。
例えば、人前に出て話をすることが苦手な人ほど、実は頭の中では深いことを考えていたりする場合が多いものですが、そういった人達の頭の中にあるモノを、世の中にお披露目できるようなインターフェースを、はてなは提供していくんだとおっしゃっていました。
言われてみれば確かにそうですよね。
全く面識のない人のブログのコメント欄に、自分の意見を残すことに抵抗を感じる人が、「はてなブックマーク」でならコメントを残すことができたり、またそれをブログの筆者が後で目にしたりすることもできます。
はてなのサービスっていうのは、基本的にそういう思想が背景に流れているんだなぁと感心しました。
Rimo」にも気軽にコメント共有できる仕組みがあるし、最近始まった「はてなスター」にしてもそうですよね。「気軽に褒める」から始まって、そこから深いコミュニケーションに繋げていこうとしているように感じます。


他に印象に残っているのは、戀塚昭彦さんがニコニコ動画の開発を始めた時に、このシステムを作ることで「2chの実況スレで、その時その場に居合わせることができなくても、後から気軽に実況に参加できる」と感じたという点です。
これって、時間を自由に支配できるということで、冷静に考えてみるとすごいことだなと思いました。
時間を支配する感覚というのは、RetroTubeにも通じるものがあるので、そこに思わず強く反応してしまいました。


以上、普段はなかなか聴くことのできないお話しを短時間に詰め込みすぎてやや酸欠状態気味でしたが、この日は私にとって忘れられない非常に有意義な一日だったと思っています。