COBOL技術者の憂鬱

COBOLプログラマは不在にしています

日経Linuxを読んで

今月号の日経Linuxで、以前から気になっていたSheevaPlugの特集をやっていたので、じっくり読んでみました。いつもは立ち読みで流す程度だったのですが、買ってきて読むのはこれが初めてです。



そもそもなぜ私がSheevaPlugを気にしていたのかというと、次のような事情があった為です。
私は昔から、自宅サーバというものに「憧れ」のような感情を抱いていて、特に用途があるわけでもないのですが、いつか自分で立ててみたいな〜と漠然と考えていました。
憧れているだけで実際には何もやってこなかったわけですが、そうこうしている内に、自分でWebサービスを作って公開するようになりました。
Webアプリケーションのフロント部分については、安価なレンタルサーバで充分対応できるのですが、バックエンドの処理については処理時間に制約がある為、そのまま実行させることは難しいです。
個人で高価な業務用サーバを借りることは非現実的ですし、仕方なく私は、自宅のデスクトップPCで定期的に手動で実行していました。
手動で、ある程度時間のかかる処理を定期的に実行するのは、意外と面倒なものです。しかも、そのような「繰り返し」の部分を人間がやるのは、DRY原則に反しています。
となると、残された手はやはり自宅サーバの運用ということになります。
とはいうものの、自宅でサーバ運用するのは、騒音や電気代の面から考えて非効率です。家族と同居している場合は、彼らの理解を得る必要があるかもしれません。
けれどもその点については、このSheevaPlugは完全にクリアしているといってもよいでしょう。コンセントにさりげなくさしておくだけでよいのですから。


そうこうした理由から、日経Linux上のSheevaPlugの記事を読んでみたのですが、用語なんかが難しくて、書かれていることがよく理解できません。
SheevaPlugを設定するには、Linuxマシンが別に一台あった方がよい」と書いてあったので、一度、普通のPCでLinuxを使ってみた方がよいのかなと思い、付録DVDに収録されていたUbuntuをインストールしてみることにしました。
もともとWindowsXPの入っていたハードディスク内に、新たにパーティションを区切って追加インストールするようです。CD起動して、あとはウィザード形式の画面で何度かクリックして、時間にして10分程度だったでしょうか、ガサゴソ何かが動いた後に、突拍子もなくデスクトップ画面が表示されました。
UNIXのインストールだから、ちょっと身構えていたのですが、あっさりしすぎていて拍子抜けです。OSを入れたというよりは、アプリを入れたような感覚に近いかもしれません。10年程前に、同じようにPCにUNIXを入れようとした時は、あれこれ格闘して結局入れることができなかったことを考えると、信じられない気分です。
デスクトップの使い勝手も非常によく、Windowsと何ら変わることのない操作性で、フォントも奇麗だし、大満足です。
ただ、グラフィックカードやサウンドカードなどの周辺デバイスを利用する際に、ドライバが必要になりますが、その際にコマンドを叩く必要があったり、きれいに入ったように見えてうまく動作しなかったりと、このあたりは昔の自作PCを使っていた時の状況と非常によく似ていますね。
このあたりの状況が今後改善されていったら、長い目でみた場合に、ひょっとするとひょっとするのではないかということも充分考えられますね。


OSインストール後は、とりあえずRubyを使えるようにしてみたり、ネットから情報を集めてくるスクリプトを書いて、それをcronで定期実行させてみたりと色々やってみて、なんとなく感じはつかめました。
SheevaPlugはサーバ版のUbuntuが入っているので、デスクトップ版でやったようなこととほぼ同じようなことをやるだけでよいはずです。
やっぱり記事を読んでいるだけではなく、実際に手を動かしてみることが理解への第一歩ですね。というわけで、SheevaPlugについては、時期をみて導入しようと思います。



日経Linux内の他の記事では、「Webサイトへのログイン&データ入力を自動化する」が面白かったです。
記事タイトルだけを見ると、何かクライアントベースのツールを作って、それを使うことでWebブラウジング時の入力を省くような感じになるのかなと思っていたのですが、実際の内容は、サーバ上に置いたスクレイピング用のスクリプトを携帯ブラウザから叩くという、いかにも玄人向けの記事で思わずニヤニヤしてしまいました。気になってライターさんの名前を確認すると、masuidriveさんだったので、なるほどと思いました。
自分もよくこういったことをやっているので、ソースコードを見るのはとても勉強になります。



それにしてもこの雑誌、ネットワークドライバについての解説の隣に、シェルの入門記事があったりと、マニア向けなのか初心者向けなのか、対象としている読者層がよくわからなかったのですが、そもそもそういうカテゴライズを全く意識していないんだということに気づきました。
さっきもちょっと書いたのですが、昔PC自作にハマっていた頃のような「古き良き時代」を知っている人向け、いいかえると、なんだかよくわからない怪しげなものをいじくり回すのが大好きな、私のような人向けの雑誌なんだと思います。