COBOL技術者の憂鬱

COBOLプログラマは不在にしています

お金をどうやって集めるか?

私は大学時代に体育会系のクラブに入っていたのですが、そこのOB会から毎年、OB会費を支払うように案内の封書が送られてきています。
金額はたかだか5000円なのですが、どうも支払う気がしないので、卒業以来一度も振り込んだことがありません。


OB会費を支払うことで、そこから現役選手に対して活動援助金が出る仕組みになっているらしいのですが、毎年送られてくる案内の封書の中にはいつも、会費の徴収状況が芳しくないと書かれています。財政状態が破綻寸前なので、部の運営にも支障をきたしつつあるとも書かれており、その文面がここ5年ほど変化することなくずっと続いているのです。
これって「破綻するする詐欺」のような気がしないでもないのですが、もういっそのこと破綻させてしまえばよいのになといつも思ってしまいます。同情が集まる場所には、必然的にお金も集まりやすくなるのに…


そもそも会費を徴収する為に、OB全員に対して無作為に振り込み用紙を送りつけるやり方だけで何年もの間やってきていて、それで破綻寸前になっているのなら、徴収のやり方自体に問題があるはずです。本気でお金を集める気があるのかどうかについても、疑問符がついてしまうような気がしてきますね。


では、どうすればよいのか、一OBとしてちょこっとだけ考えてみました。


まず、会費が5000円になっていることの根拠が欲しいように思います。
これは、金銭のやり取りが発生する場面では当たり前の話なのですが、他人からお金をいただく前には、まずこちらから見積もりを提示する必要があると思うのです。
こういう用途にこれだけ必要だからこれだけかかります…ということを、論理的に筋道を立てて説明する必要があるように思います。
これで、お金を支払う側からすれば、支払うことに対する<納得感>が出てくると思います。


もう一つ考えられる手は、会費の金額をOB会側で設定してしまうのではなく、支払う側に選択させるというやり方です。
毎年毎年このままでは財政破綻すると言っておきながら、会費の額が5000円でずっと変わらないというのは、どうも胡散臭い香りがしてしまうのです。本当は、1円でも払ってもらえればすごく助かるはずなのに、なぜそういう提示の仕方ができないのでしょうか。
会費の額は、年齢などで一定の基準を定めて、多少の増減は認めることにするべきですね。


このようにすることで、副次的な効果も見込めるように思います。OBにとって「毎年会費を納めていない」ということの罪悪感は、OB会に対する帰属意識を薄めてしまう結果につながり、会費を支払う行為からさらに心理的に遠のいてしまうという悪循環につながっていきます。
金額のことはどうでもよいので、まずは一円でもよいので、お金を支払ってもらう行為自体が大切なのです。


さらにやり方をもう一歩進めて、ネットでアフィリエイトを活用してもよいのではないでしょうか。Amazonや楽天で買い物する時は、OB会のサイト経由で買ってもらうように案内するなど、効果は微々たるものかもしれませんが、それでもOBにとっては「自分はOBとしてちょっといいことをしているんだ。」という<満足感>を得ることができるのではないでしょうか。


以上のような感じで、いろいろと手を打ってみることで、OB側にとってお金を支払うことに対する<納得感>や<満足感>が出てくれば、結果はこれまでと違ったものになってくるはずです。


それでもどうしても会費が徴収できずに、にっちもさっちもいかなくなってしまった場合は、先にも述べたように、いっそのこと財政破綻してしまうのも一つの手だと思います。
OB達にとって、学生時代の思い出は基本的に美化されているはずなので、自分の所属していた団体がなくなってしまうことに対する喪失感は、やはり大きいと思うのです。そこで、再建の為に自分が力になれる手段は何かと自問していくことで、やっぱりお金以外にはないんだということに、初めて気づく人も出てくるでしょう。


なんにせよ、今の時代、定期的に人様からお金を集めていくということは大変なことなのです。そのことを自覚した上で、取り得る手段を最大限に活用していけば、道は開けて行くような気がしています。